腱の炎症・腱鞘炎(けんしょうえん)
今回は腱鞘炎(けんしょうえん)についてのお話です。
読んで字のごとく「腱 (けん)」の「鞘 (さや)」の炎症、
腱鞘炎=腱を保護している組織の炎症です。
損傷は大きく分けて
①急な負荷や外からの力がかかり腱や腱鞘が損傷(軽度の損傷・部分断裂・完全断裂)
②繰り返しの使用や継続的な使用で「軽度の負荷が蓄積」されて炎症が起きる
の2種類です。
腱鞘炎は②の繰り返しの動作や継続的な使用、つまり使いすぎによって発生してしまいます。
まず「腱とは何か」からお話していきますね。
・腱(けん)
結論から言えば、筋肉の両端が「腱」という組織になっています。
腱といえばアキレス腱が有名ですね。
あのアキレス腱はふくらはぎの筋肉の延長線上にあります。
下の画像は力こぶ(上腕二頭筋)とふくらはぎ(下腿三頭筋)の図です。
緑色で囲まれた部位が筋肉で、その両端に少し白い部位が矢印で示されています。この白い部分が腱です。
①筋肉の始めの部分は腱となって骨に付着しています。
②腱が徐々に筋肉に変化します。
③さらにまた腱に変化し、別の骨に付着していきます。
ふくらはぎの筋肉を例とすると
① 始めは膝裏よりも上の位置から腱としてスタート
② その後、下に降り筋肉に変化
③ さらに下に降り徐々にアキレス腱に変化、最終的にカカトの骨に付着していきます。
スタートとゴールは腱、途中は筋肉といった構造です。
・腱鞘炎を起こすメカニズム
始めの文章でお話した通り、繰り返しの使用や継続的な使用が腱鞘炎の原因です。
動かす(負荷)⇒回復⇒動かす…といったサイクルを繰り返し行う事で微細な負荷が蓄積され、炎症として発生してしまうのです。
この時に、筋肉や腱や骨など他の組織と摩擦を繰り返す事も原因の一つでです。
腱を保護する腱鞘(けんしょう)や腱そのものがこれらの原因によって炎症を起こしてしまいます。
腱鞘炎の症状が出てしまった時は①安静(あまり使わないようにする)②冷やす(アイシング)事が大切です。
今までと同じような継続的な使用は症状の悪化につながりやすいので使用頻度を少なくしましょう。
負荷を軽減するためにテーピングやサポーターを使用することも効果的です。
今回お話した腱鞘炎やシンスプリントの様な「使いすぎによって起こる炎症」はギックリ腰や寝違えなどと比べ、治りが遅い症状です。
一番は酷使しすぎないといった予防を行う事ですが、もし症状が出てしまいましたら当院にご相談ください。
久喜整骨院
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